手作りで味噌などを作るとき、実は麹の選び方によって出来上がりも変わってくるんですよ。麹の製造はそれぞれの麹の製造者によって変わってきます。
基本的には穀類を蒸し、麹菌をよく混ぜ合わせて発酵させるというものなのですが、種になる麹菌の種類や配合具合、使っている穀類の種類などによって香りも異なりますし、味わいも変わってきます。
一般的に家庭で味噌づくりをする時には米糀が使われますが、みそ造りであれば板麹(生こうじ)を選ぶことをお勧めします。地方によっては麦麹をつかってお味噌をつくるというところもあります
麦麹をつかったお味噌は独特の風味や甘味があります。また大豆麹を使えば八丁味噌をつくることが出来ますよ。塩麹をつくるのであればやはり板麹の米糀がおすすめですが、醤油麹を作るのであればバラ麹を使うのがおすすめです。
バラ麹であれば醤油をよく吸い込んでくれますので醤油麹づくりをする時にはとても便利になります。このように、麹を使って何を作りたいかによって選ぶべき麹は異なってきます。
また同じ麹でも製造者によって出来上がりの風味や香りは異なりますので、何度か作ってみて好みの麹を探してみるといいですよ。
麹は麹菌を穀類に繁殖させて作るものなのですが、実は手作りをすることもできますよ。ポピュラーな米麹の作り方を紹介してみたいと思います。
2.5kgの米麹をつくるための材料は、精米したうるち米2.5kg、麹菌約5gです。まず2.5kgのうるち米をよく洗米したのちに一晩浸水させます。しっかりと米に水を吸わせておきましょう。
浸水させたコメは水切りをしっかりとします。だいたい1時間程度ザルにあげて水を切っておきます。次にこの米を蒸していきます。
蒸し器で蒸していきますが、2.5kgの米を蒸すのはかなり大きな蒸し器が必要になりますので、圧力鍋などを用いて蒸しあげていってもOKです。
なんとなくご飯として食べるには固めだけど芯はない。という状態がベストです。蒸しあがったお米を広げて冷まし、だいたい50度以下の温度になったらいよいよ麹菌を粉ふるいを用いて振りかけていきます。
ムラにならないようにふりかけ、よく米と麹菌を混ぜ合わせます。混ぜ合わせたものを保存袋に入れ、さらに布などでくるみ、だいたい30度くらいの温度を保つようにします。
1日に1度程度温度が上昇しすぎていないのかチェックをしつつ、3日間ほど麹菌をしっかりと米にまわらせます。途中一度保存袋から取り出して混ぜ合わせると全体に麹菌がまわります。最後に冷まして出来上がりです。